定期監査結果の公表
このことについて、地方自治法第199条第1項、第2項及び第4項の規定により実施した定期監査結果を、同条第9項の規定により、下記のとおり公表します。
なお、本監査は、甲賀広域行政組合監査基準に準拠しています。
令和4年3月30日
甲賀広域行政組合監査委員 山川 宏治
甲賀広域行政組合監査委員 小河 文人
種類
定期監査(財務監査・行政監査)
監査対象
着眼点
事務の執行が法令に適合し、正確で、最少の経費で最大の効果を挙げるようにし、その組織及び運営の合理化に努めているかを主眼として監査するものです。
監査期日
実施内容
衛生課に対し資料の提出と説明を求め、その資料を基に関係書類を審査するとともに、事務執行状況や事業管理が法令に適合し、正確で、経済的、効率的かつ効果的に実施されているかを監査しました。
監査結果
上記により監査した限りにおいて、監査の対象となった事務については、法令の適合性、事務処理の正確性、効率性、組織運営の合理化の観点から、適正に執行されていました。
事務の執行状況
まずは、衛生課、衛生センターに係る職員数、体制について説明を受けました。
正規職員29名うち5名が再任用職員であり、所属ごとでは、衛生課6名、所長1名、第1施設2名、第2施設20名となっています。衛生関係の職員は退職者不補充とされており、適宜、業務量を調整して民間活力を活用し、委託範囲を調整しているとのことでした。
働き方改革を推進していく中、職員にしわ寄せが来るのは適当でないと考えます。基幹的設備改良工事後は、15年間の運転を目指すこととされていますが、その間に施設の移転・更新に向けた業務に着手していくこととなります。現場部門の民間委託が進むに伴い、管理部門に職員を配置するなど、必要なところへの適正な人員配置により、適正な事業執行ができる体制を整えてもらいたいと思います。
その後、可燃ごみ処理に関して、過去10箇年の人口推移及びごみ搬入量、家庭系及び事業系ごみの搬入量推移、ごみ質測定結果、排ガス等の測定結果など、施設維持管理状況について説明を受け、また、し尿処理に関しては、し尿搬入量と下水道人口の推移、放流水質測定結果について説明を受けました。
ごみ搬入量について、事業系ごみは前年度とほぼ同推移で昨年度から続くコロナ禍の影響により事業活動が停滞した状態が継続していると見られ、家庭系ごみについては、昨年度コロナ禍における外出自粛等により一時的な増加分が見られたものが、今年度は粗大ごみの事前申し込みや基幹的設備改良工事中による排出抑制の啓発効果等、住民への協力依頼もあり、減少の見込みとのことでした。
また、排ガス測定結果については問題なく、水銀濃度についても、活性炭噴霧の対策を継続し、その後は基準値以下の安定した数値であるとの報告を受けました。
続いて、現在取り組まれているごみ処理施設基幹的設備改良工事の進捗状況について説明を受けました。事業は順調に進捗しており、3系焼却炉の施工が完了し、性能試験合格後、令和3年度末に引渡しを受ける予定であるとのことでした。令和4年度においては、2系焼却炉の据え付け及び1系焼却炉の解体、撤去が主な工事内容となり、令和3年度工事と同様の工程で進む予定とのことでした。
事業の財源については、循環型社会形成推進交付金と起債を活用し、構成市の負担軽減に取り組まれています。二酸化炭素3パーセント削減に寄与する対象工事に対し、交付率3分の1の補助金を確保し、残りの3分の2を充当率90パーセントの起債でまかない、また、補助対象ではないものの、適債性のある工事について、充当率75パーセントの起債で対応するとのことでした。起債については、それぞれ50パーセント、30パーセントの交付税措置があるとのことでした。工事計画の進捗に合わせて、交付対象事業等の精査を監理業者とともに行った結果、交付金及び起債対象が増額となり、一般財源の減額を図り、構成市の負担軽減に努められています。
また、衛生業務に係る契約状況の中で、従来、随意契約であった焼却灰運搬業務委託を競争入札に切り替えたことにより契約単価が下がったとの説明を受けました。今後も経費削減に不断の努力を望みます。
衛生課、衛生センターでは、市の責務である適正なし尿処理、可燃ごみ処理を担っていただいています。職員の皆様にあっては、きれいな水、空気、環境ひいては家庭、生活を守る、なくてはならない大切な事業を担っている公務員として、誇りをもって仕事に邁進していただきたい。